初めまして。またはお久しぶりです。
ぎょっきと申します。
かつては日々の闘いをポエムという名の日記として更新していたのだが、12月某日蒸発。
それから5ヶ月経った今、再びここに戻ってきたという訳だ。
今更何しに戻ってきた?お気持ち表明か?
はたまた引退宣言か?
どちらも違う。
俺はな、刻みに来たんだよ。
魂のポエムをな。
ただ、
気まぐれでポエムを刻みに来たのではない。
自分の中で一つ、スマブラにおいての目標を達成したので筆を取り机に向かったという訳だ。
達成した目標、
それは『レート1600への到達』だ。
今回はこの目標達成について、細かく言えば達成迄の流れと心境等の変化について記載しようと思う。
もし良ければ、夢見るアラサースマブラおじさん(27)の軌跡を聴いていって欲しい。
では、本題に入ろう。
まずは1600到達時のリザルトを記載する。
2020.10.26 メイト開始(12期)
2021.03.09 レート1600達成(13.5期)
総プレイ時間:226時間42分4秒
総プレイ日数:88日
1600チャレンジ回数:9回
(12期1回、13期5回、13.5期3回)
※14期も1600到達 最大1636
単純計算だが、
約3ヶ月、毎日2時間30分スマブラに注ぎ込んだ事になる。
あの、彼女とか、いらっしゃらないんですか?(自壊)
では各シーズンについて記載していこうと思う。
【12期】
スマメイトに初参入。
当初は1500キープが精一杯と考えていたが、それに反して早期から1500付近を安定させ、さらにはシーズン終盤1600チャレンジまで行く大立ち回りをみせた。この挑戦には失敗したが、確かな手応えを感じており「13期は1600到達できる」そう期待に胸が躍ったのを今でも憶えている。
スマメイトが長い読者達からはこんな声が聞こえて来そうだ。
「スマメイトはそんなに『単純』ではない。」
その通り。
真のスマメイトはここから開幕。
そんな事も知らずに筆者は『期待だけ』を膨らまし13期を待ったのだ。
その姿はまるで、大人に売り飛ばされるとも知らずに遊園地に向かうピノキオ、ゼベット爺さん(視聴者)が鳴らす警鐘など耳に入る筈もなかった。
【13期】
前半は好調で3度のチャンスを迎えたものの一度も突破できず、そこからズルズルと調子を落としていったのだ。
気づけばレート1400帯、最大値から既に150近く減少していた。
まるでゴールの無いスゴロク。
上がりが見えた途端、スタートに戻される鬼畜の諸行。
疲弊する精神。
混沌する脳機能。
シナプス小胞体が混同し、ゲシュタルトの崩壊が起きる。(キモオタ特有の誇張表現)
そんな日々が続き、
冗談では無く本当に『バッキリ』と闘志が折れてしまった。
「こんなに頑張ってるのに、何で勝てないんだ?」
そんな質問を視聴者に投げかけた。
理由は簡単。慰めて欲しかったのだ。
努力してるのに可哀想だねとか、相手が強いから仕方ないとか、そういう砂糖の様に甘い慰めを期待した。ズルい大人だ。
ただその時は慰められる資格があるとでも思ったのだろう。なんたって、『努力』してるから。
コメ欄に目をやると、
「努力して無いとは言わない」
ただ、と続けて
『相手はもっと努力してる』
ひどい、ひどすぎる(カイジ参照)
筆者は逃げるように配信を切断した。
その夜。
感情という名の荒波が押し寄せ、唸り、打ちつけ、ボーイング・チェリー号(=筆者)を呑み込んだ。沈没寸前。こんな状態では寝れない。
この航海は終わらせる事が出来るのは1つ、敗北した理由『答え』だけだ。そう判断した自分は改めて今日の試合を見返す事にした。
見返す中である共通点に気づく。
試合前半は良い。実に良いのだ。
展開を取った際の火力、撃墜は申し分ない。レート1700帯にだって通じていた。
だが結果は敗北、勝てていない。
敗因が全く分からない。
それが余りにも歯痒く、切なかった。
打つ手無し。動画を消そう。
拡大したアーカイブを元のサイズに戻した。
その時、まさにその時だった。
『崖の立ち回りが良くない』
拡大したせいで隠れていたコメント欄に書かれていた言葉。
もう1度試合を見直すと、確かに崖に押し込む迄は良いが、あっさりと体を入れ替えられてしまっていた。
さらにコメント欄を漁ると飛び道具の処理、攻め方、癖等多くのアドバイスが細かく記載され、その全てが的確なものであったのだ。
『努力』
その『努力』は何に向いていたのか。
そもそも努力とは何か。
淡々と試合数を重ねる事がそれなのか?
負けた時の保険の為に使う言葉なのか?
恐らく、いや絶対に、違う。
自分がやっていたのは努力の『真似事』だ。
努力を語る土俵にすら立って居なかった。
本当に勝ちたいなら、指摘1つ1つを素直に受け入れ、解決策を立てた筈だ。
指摘された瞬間に『分かった』なんてありえない。
その一瞬で理解出来ればこんなに伸び悩んでいない。
しかもだ。
指摘された内容に対して、自分自身で気付くにはどれだけの時間が掛かるだろうか。
1週間?1ヶ月?1年?いや、もしかしたら一生気づかないかも知れない。
ただ、自分は運が良い事に1試合でそれを見抜き解決策まで教えてくれる人達が居た。
最高の環境は既にあったのだ。
無かったのは
『素直に受け入れて学ぼうとする意思』だ。
目標に向けて学び、実践し、修正することが努力だとするのなら、
学びも修正も抜けたその行為はただの闇雲。
正しく努力を積む者に、勝てるわけなど無かったのだ。
早朝4時。『答え』は出た。
沈没なんて妄言だった。本当はまだ、出港すらしていなかったのだから。
いつの間にか鎮まり返った感情と言う名の海を見て、ボーイング・チェリー号は初めて航海の準備を始めた。
2021.1.16 修行編と名を打ってこの日以降、自分は以下の事柄を義務付けた。
・週1回、強者との専用部屋対戦
・負け試合はリプレイを見て反省
・キャラ対策ノートの作成
・基礎アクションの洗い上げ
※上記の細かい内容に関しては別途記事を書こうと考えている。
修行を取り入れてから数日、スマブラの質が変わって行くのを感じた。
今までやらなかった座学や実践後の振り返り、アドバイスが自分に必要な要素をゆっくりと、だが確実に洗い出していった。
苦悩と気付き、新しい試み等多くの出来事があった13期。
この後、2度の1600チャレンジがあったものの失敗に終わった。
当然、悔しくて悲しかったが、スマブラを辞めようとは微塵も思わなかった。
崖の詰め方も復帰択もコンボ精度も未熟。
まだ『努力』が足りてない事が分かっていたからだ。
【13.5期】
初のサブシーズン 開始レート1512
リアルの忙しさに振り回されたがスマブラと修行ルーティンだけはキッチリとやり続けた。
その結果なのか、決定的な弱点を洗い出すことに成功していた。それは『崖追いの癖』である。
相手を崖外に出すと自分も外に出て追撃を狙う癖。この行動は択なので間違いでは無い。ただ、常にやってしまうとなると話は別だ。
追わなくても良い展開でわざわざリスクを背負う選択をするという事になる。
当然、相手はそのリスクを見逃さない。
ラインの入れ替え、安全な着地、最悪なパターンだと逆に撃墜されてしまう。
今までなら事故として判断し、この癖に気づかず同じ敗北を続けていた筈だ。
ただ、今は違う。
自分は迷いなくこの癖を治すために『努力』した。
2021.03.09
13.5期 最終日
このシーズン3度目の1600チャレンジが訪れる。相手は格上のメタナイト。崖外でのミスが勝敗に直結するファイターだ。
激戦を制し、1試合目は自分が先行した。
ただ、これで終わらないのがスマメイトだ。
2試合目、一度のタッチでアドバンテージを取るヨッシーに対して後隙の少ない技で甘い反撃を取るメタナイトという構図となった。
試合中盤、ストック優勢を得たものの、ヨッシーのラッシュが少しずつ去なされ始め、徐々にメタナイト側に流れが渡っていくのを感じた。
後1ストック、しかし相手の立ち回りは強固でまるで触れられない。焦りや緊張も相まって縛り付けていた癖が徐々に顔を出す。
相手の横スマッシュ。ヨッシーから2頭身程離れた距離だろうか。『後隙に空前…!』思考じゃない。反射だ。虫が光に引き寄せられるのと同じ。もう止まらない。
メタナイトは後隙の少ないファイターだ。中でも横スマのそれは『特に』だ。
空前が深く突き刺さる。だがそれはメタナイトにじゃない。ガードにだ。
誘われた、気づいた時にはもう遅い。崖外に投げ、焦った復帰に空後、ジャンプが無いのを見て崖掴みに弱連。復帰の術を断たれたヨッシーは力無く墜落する。試合を決める筈の1ストックは一瞬にして切り刻まれてしまった。
互いに残り1ストック。
この試合に負けたとしても3試合目がある。
ただ、その試合に勝機は見出せなかった。
こちらの動きに対応し始めたメタナイト、3試合目では完全に対応されてしまうだろう。
決めるには、この試合しかない。
突如、試合が動く。
ヨッシーの強引な空下がメタナイトを絡みとった。ラッキーヒットだ。出し切りまで当てて空上に繋ぎ最大ダメージを稼ぐ。しかもメタナイトは崖外。絶好のチャンス。空前のメテオが入れば確実に勝てる。崖外へ。
本能に従った指は左スティクを全力で傾けようとしたが、
理性が、素直に聞いたアドバイスが、練習の積み重ねが、努力が、それを止めた。
結果、ヨッシーは崖端で止まる。
そして、ただ基本に忠実に、崖上がりに空Nを置く。
どんなに隙がないキャラだとしても崖上がりは平等。持続の長いヨッシーの空Nはそれを狩るのに最も効果的だ。
派手な撃墜も、速攻のメテオもない。地味な絵面。
ただ、これこそが3ヶ月の集大成。自身の努力の賜物だった。
渾身の集大成はHIT。
バーストは出来なかったもののダメージ、展開どちらも有利に持ち返す事ができた。
その後、奪ったリードが勝敗を大きく引き寄せ、軍牌はヨッシーに上がったのだった。
達成した回のURL↓(音量注意)
今見返すとこいつヤバいな…(ドン引き)
だけれども、この配信を見てた友人が自分にこんな言葉を掛けてくれた。
「スマブラで泣けるオッサンが居ても悪くないかもな」
恥ずかしくもあったが、何故か誇らしくもあった。
【総括】
この3ヶ月における自分の気付きを共有して今回のポエムを締めようと思う。
自分の気付き、それは『素直さ』だ。
運が良い事に自分には多くのプレイヤーがアドバイスを投げ掛けてくれていた。
それらを素直に受け入れていたらもっと早く強くなれたかもしれない。
しかし、自分はそれを拒否して敗北を重ねた。
今では思う。
もっと早く素直になれていればと。
ただ同時に、それが出来なかった原因も理解できている。
原因を話す前に1度話を脱線させよう。
筆者の愛読書『トリコ』にて。
トリコが強大な生物が犇く新大陸に適応する為に、修行に励む。
その一幕で【食義】という技術を持つ者達と対決する事になる。
パワースピード特殊技能、全てにおいて勝るトリコであったが、食義の使い手に指一本触れる事は出来ない。納得がいかない彼は何時間と挑み続けるのであった。
結果、敗北したトリコ。
悔しさに煮える彼だったが、一呼吸し、
「まいった。」
そして【素直に】負けを認め、使い手に教えを乞うのであった。
ここで補足だが、トリコは決してプライドが高く相手にマウントを取る様な性格ではない。寧ろ大らかで優しく愛に満ちている。
(作中では森に例えられる程だ)
そんな彼ですら、素直になるのに長い時間を要したのだ。
読者達も察するだろう。
そう、【素直になる】という行為は非常に難しい事なのだ。
そして先の原因とは、【素直になる事が簡単であると勘違いしていたからだ。】
「素直になりなよ。」
一言で言えるが、これを実行するには多くの要素が必要となる。
心を沈めて、頭を整理し、さらに価値観の色眼鏡を外し、プライドを拭い去り、相手の意見をetc…。
人間、そんなに利口じゃない。
素直になる為には心と思考、どちらもフルでコントロールしなくてはならないのだ。
難しいに決まってる。
『素直になれない自分を攻める事は無い』
だからこそ、
素直になった自分を褒めてあげるのだ。
素直になる事は難しい、その困難を達成した自分を称えるのだ。
簡単な事じゃない。だからこそ、自分を褒めてゆっくり焦らず素直になって行けば良い。
そうすれば、いつの間にか自分の弱点や強みを客観的に整理でき、更には必要な要素を洗い出せる。
究極的には、
『無駄なく最短で強くなれるという事』だ。
スマブラの才能、いや全てに置いて素直というスキルは絶大なアドバンテージを産んでるのかも知れない。
改めて
努力をテーマに中盤は書いたがその真意は素直さだ。
何に向けて努力するか?その方角を示すコンパスは素直に成らなければ詠み取る事はできない。
もし読者諸君の中に、今回の自分の様に苦しんでる方が居るとしたら、闇雲にオールを漕ぐのでは無く、一度コンパスを詠んでみて欲しい。きっと航路が見える筈だ。
また逆に、既に素直になれているスマブラ僧の読者は彼らを見守り、もし求められたなら救いの手を差し伸べて上げて欲しい。
スマブラ全体のレベルがあがる。さすれば単調な勝利に飢えた貴君らの渇きを潤すプレイヤーが必ず現れる筈だ。
最後に、
この日記が読者達のスマメイト、いやスマブラの再熱、または更なる熱中を促す薪と慣れれば本望だ。
自ら苦境を選び、荒波に挑む者達に祝福を。
bon voyage!
配信チャンネル↓
こんなに長い文章なのに文才があるせいで最後まで読まされました。
本当面白いですね。
チャンネル登録しておきます。