エンジョイ勢からガチ勢に入門するための座学

友人がスマブラを真面目に始めるというので、自分の知識整理を兼ねて入門的座学を書き殴ってみた。羅列してみると意外とVIPの魔境未満ぐらいまでには役立ちそうな気がする。せっかくなので以下に友人に送った殴り書き本文を記録しておく。

状況によって最適行動が異なることを理解する

【マクロ=時系列】

ダメージレースor撃墜レース

それぞれ振る技、当たっちゃいけない技が異なる


【ミクロ=一時的場面】

ニュートラルor有利状況or不利状況(=ターン制)

決定要因としては以下2軸。

1.横軸:ライン崖展開

2.縦軸:着地展開(空中が不利、地上が有利)

ニュートラルの場合、差し込むor差し返すことから試合展開が生まれるので、自キャラがどちらに向いているのか、相手の動き的にどちらがやりやすいのかを把握すること。


これらを意識した上で初めて「択=読み合い」が生まれる。

逆にこれらを意識しなければ行動が非効率だったり一辺倒になったりで簡単に処理されてしまう。



キャラの特徴を知る

大体まず以下を知ることでキャラ理解ができ、動かせるようにもなるし相手する時の対策にもなる。

・ダッシュのスピード

・落下速度

・ジャンプの高さ

・復帰ルート

・各種技の発生、後隙

・ダメージソースのコンボ

・撃墜のコンボ

・投げの選択(各状況に応じて)

・ガーキャン(ダメージと撃墜)

・ニュートラルで振る技

・技の判定の強さ

・適切な相手との距離



択の内容を知る

・ダメージレース

そのキャラの最も稼げるコンボの始動技が本命、次点でその本命を拒否する行動に刺さる技を学んで相手に2(orそれ以上)を迫るのが第一歩

)降り空Nからのコンボが本命、相手がガード固める場合はすかし着地掴み、相手がこちらのジャンプに技を置いてくる場合は引いて反確


・撃墜レース

各技のバーストラインを知った上で、それぞれのお手軽さをを考える。

ダメージレースと同じく本命と裏択を用意するが、基本的に本命択は場面によって異なるのがダメージレースとの差。

)崖側なら後ろ投げ、真ん中なら上スマ、空中なら空後、などのそれぞれの本命に対して裏択を用意(撃墜できない択でよい)

あると嬉しいもの:投げバ、ガーキャン上スマ、飛び道具バースト


・崖

有利不利の中でも最も明確なのが崖展開。崖外に出された方が圧倒的不利なので、相手を崖外に出した時の行動は各キャラごとに必修。

崖外に出した後の展開は大きく以下2パターン。

①自分も崖外に出て復帰阻止

これは自キャラの持つ技と相手の復帰技によっていけるか判断。

が、自分も崖外に出るということは簡単にラインが入れ替わる(相手が先に復帰した場合自分が不利な崖展開になる)ことに注意。これは中級者ですら意識できてない人が多い。


②崖の上で待つ

復帰で崖を掴む際には2Fの隙があるので、それに合わせられる技があれば合わせる。

崖に捕まらず上から復帰して来るなら着地場所に技を置くなり対処。

崖に捕まられた場合は以下の4択ジャンケンスタート(厳密にはもうちょい選択肢ある読み合いになる)

1.その場上がり最速ガードまで2F?の隙あり

2.ジャンプ上がりジャンプ読みで対空置く

3.攻撃上がりガードか引ステからの反確とる

4.回避上がり回避上がり場所にスマッシュ置く(その他の選択をされた時にリスク0)


・対空

空中に浮かされた後着地までに取れる行動は主に以下3択。

1.回避相手の追撃合わせて回避する択だが、1回しか使えないため読まれたら終わり。空中でも移動回避とその場回避あり(その場は隙が少ない)

2.攻撃暴れ相手の追撃を逆に先に潰す択だが、冷静に見られたら終わり。吹っ飛ばされてから技を発生できるまでに時間かかるため、発生遅い技は向かない。

3.ジャンプそのまま落下すると見せかけてジャンプして逃げる択だが、その後上記2択になってしまう上、ジャンプを消費した後崖外に飛ばされたら終わり。とはいえ1回冷静になれるので割と使う。


他にも頭に入れておいてほしいのが、浮かされたらそのまま着地する以外にも、わざと外に出て崖に捕まるという選択肢もあるということ。その後先述の崖展開にはなってしまうが、場合によってはその方が安全なパターンもある。

ちなみに、浮かされた時に出来たら強いテクニックは「急降下その場回避着地」で、中級者以上は大体これが本命択。



読み合いの構成要素を意識する

上記の択はじゃんけんに思えるが、それは一番最初の開幕のみであり、他の場面においてはじゃんけん以上の読み合いが発生する。

読み合いとは、以下の要素がある上で択を選び合うことだと思っている。

・ダメージレース中or撃墜レース中

・横軸/縦軸の有利不利状況

・ストック差

・リスクリターン(その後取られる反確、作れる展開)

・今までの自分と相手の行動

これら総合的に判断してどの行動を取るのか、ある程度予測が可能になる。逆に言えば予測もされやすくなるので、その裏をかくこともできる。結果だけ見ればじゃんけんだが、全ての択がランダムに選ばれるわけでは決してない。「そんな運ゲースマッシュ打つなよ」で負けることはよくあることだが、大体それはその場面で唯一撃墜できる択を選んでいたり、今までの行動を読まれていたりする。

全部瞬時に考えるのはなかなか難しいが、VIPまでなら5個目だけで大体勝てる。初心者は択を散らばらせることができないので、最初1ストック中に冷静に行動を見ていれば推測は容易。あとはそれに合わせて最大リターンを取り続けるだけ。

一定以上のレベルになると、一度見せた択を拒否してくるようになるが、それはそれでわざとそうさせることができるということ。例えば空後を降りまくって撃墜を狙えば、相手はガードを固めるので簡単に投げが通る。逆に言えば、とっておきの択は絶対に当たる場面まで温存すべきである。



で、上記知識をどうするか

上記を知って意識できるようになった上で、相手も同じことをしてくる、ということを意識して、それらをどう拒否するか/処理するかが大事になる。もっと言うと、相手の択はレベルが低いほど一辺倒なものなので、それを見切って対処できるかが逆VIP脱出の大きな鍵に思う。

また、上記それぞれにリスクリターンの観点を持って行動を考えないと安定して勝てないというのも意識したいところ。

とは言え、全部最初から意識しろというのは無理な話で、とりあえず「知った」上で試行錯誤しながら対戦していくことで「わかる」ようになり自然と「できる」ようになる。

トレモして自キャラを知ってある程度動かせるようになったら、とにかく対戦あるのみ。



その他必須用語/テクニック集

起き上がり:吹っ飛ばされて倒れた後の起き上がり方は攻撃、その場、内側、外側の4択あり、特に初心者は毎回どれか1個しか選ばない傾向あり。心理的に、ライン回復のために適当に内側が選ばれがち(外側の場合は特に)

受け身:吹っ飛ばされた際に、地面につくタイミングでガードボタン押すと受け身が取れる。その場、内側、外側の3択。

ダウン連:受け身が取れず倒れている際に吹っ飛ばしの弱い技で2回まで死体蹴りできる。リターンが高く、バーストも可能なのでキャラごとにダウン連があるかどうかは知っておくこと。

急降下:空中でスティックを下に弾くと星?が出て急降下する。吹っ飛ばされ中は不可能なので、吹っ飛ばされたらジャンプ(or回避)か技を振るかで吹っ飛ばし状態を解除したい。

ステップ:スティックを1回左右どちらかに倒した時の動作。主に、相手が攻めてくる時に引きステップで避けて反撃取りに行くために使用。キャラごとにステップの長さが異なる)

反転空後:前に走って行って前に空後を出すこと。ほぼ全キャラで必須なのでトレモしろ。前に走って後ろにスティック倒してキャラが振り向いたら空後打つだけ。

ベク変:吹っ飛ばされる瞬間に任意の方向にスティックを倒すことでベクトルを変えること。これによってバースト耐えたりコンボを抜けたり出来るので必須。

ずらし:弱連やPKファイヤーなどの連続ヒットに対して、外側や内側に入力すればするほど抜けられるテクニック。入力回数に依存するのでスティック倒しっぱなしではダメ。スティック半周を往復しまくる半月ずらしが一番効率良いらしい。

ガーキャン○○:ガード中にAボタンでガーキャン掴み、上スマでガーキャン上スマ、上Bでガーキャン上B、ジャンプでガーキャンジャンプができる。通常ガード解除には数F隙が発生するところをキャンセルできる。



上記をさらにステップアップさせるには

まずは各キャラの理解を深めた上で、状況に応じたリスクリターンを考えて読み合いができるようになること。

リスクを適切に考えられるようになれば撃墜レースで負けにくくなり、かなり安定してくる。ある程度スマブラを練習すると、勝てる時はボコボコに勝てるのに、全体的な戦績で見るとあまり勝てていない、というような時期に入るが、大体原因はこのリスク=防御面だと思う。

自分の行動それぞれについて、対処された時の展開を把握すること。例えば極端な話、自分がスマッシュ当てれば勝てるからとその場回避読みのスマッシュを置いたところで、ガードされたらガーキャン上スマで撃墜されて負けてしまうなら絶対にやってはいけないことになる(100%読めている場合を除く)。逆に、当たれば勝ち、ガーキャン取られても負けない、という有利状況であればその択は肯定される。

リターンについても、意外と意識できていないがちなのが、「展開」である。リターンといえばコンボの火力や撃墜を考えがちだが、例えば自分がお手玉の得意なキャラならば、一度のコンボよりも継続的に相手を浮かせて有利状況を維持することの方がリターンが高い場合もある。また、撃墜に関しても、直接撃墜できない択でも、相手を崖外に出して復帰阻止展開にできる択など、展開を考えるとそのあと実質2択で撃墜できる択なども多い。わかりやすい例で言えば、復帰が弱い相手なら地上でコンボダメージを取るよりも崖外に出して復帰阻止展開にした方が、撃墜の可能性が0のものから30ぐらいまで上がる。


キャラごとの強い行動に対して、回答を持つこと。回答を持った上で、相手はその回答とどう合わせるか、という読み合いが初めて生まれる。回答を持たないと何もできない、というキャラが多いので、その辺はYouTubeで学ぶこと。

上記は差し替えしの話だが、差し込みについても相手キャラによって振る技を変えられているか考え直すべき。非確定コンボや、リスクをつけられない技の振り方を考える。


読み合いを1回限りで考えるのではなく、その読み合いで一度見せた択・見た択が情報となり、今後の読み合いに活用できるということを意識する。特に浮かせた後の展開や、外に出した時の展開の追撃において多くの択を考えるのが大事。自キャラの持つ本命択はもちろんのこと、回避を読んだ時のダブルアップやダブルマークナルな択を事前に考えて持っておくと強い。一見難しいことのように思えるが、自キャラの技とそれに対する相手の持つ回答をちゃんと知れていれば、あとは意識してみると意外とそこそこできる。とにかく上記までの話で択を知っておくことがまず大事。


2021年10月27日 00時03分に投稿

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