上島竜兵コンボ用語解説 【絶対に押すなよ】
ダチョウ倶楽部に属するリアクション芸人上島竜兵が、熱湯、バンジージャンプ台、ライオンの檻などを前にして行う一連のやりとりを指す。
あたりは静まり返り、時計は午前四時を指している。オレは期末テスト前日最後の追い込みをしており、気がつけばこんな時間になっていた。
…すまない、ひとつ訂正をする。最後の追い込みではなく、最後のあがきという表現が正しい。学生諸君は分かってくれることと思っている。
あと、オレの周りだけなのかもしれないが、テスト前に徹夜で勉強=自分すごくがんばってるというイメージを持っている者が数人いる。
本当に大馬鹿野郎だ。無計画な自分へのツケなのに何か変な勘違いをしてる。飛び散った歯磨き粉が目に入って数時間苦しめばいいのにと思う。
まぁ、母親にこんな遅くまでやったんだぜという姿勢をアピールするためにこの時間まで起きて、夜食のおにぎりまで作らせたオレが言うのもおかしいとは思うけれども。ああ分かったよ。ちょっと目の中にピュオーラ入れるから黙ってろよ。
この時間まできたら正直寝てしまいたいところだが、まだテスト範囲が少し残ってるし、前述のとおり母親が朝起きたらオレも起きて勉強していたよという状態にしたいのが本音。
他にも、今寝たらせっかく覚えた内容を忘れてしまうかもしれないし、そのまま起きれずGAME SETということも考えられる。オレは何とか朝まで耐えようと、考えに考えひとつの結論にたどり着いた。
スマブラしかない
天使「|ョω・*)ダメよ!人間その思考にいきついてしまったらおしまいよ!」
悪魔「|ョωΦ)諦めなよ。やつの瞳は一点の曇なくまっすぐとWiiUを見つめている」
天使「|ョω・*)あぁ、まだ勉強全部終わってないのに…」
悪魔「|ョωΦ)今からやってもどうせ無駄さ。あと数時間じゃ何も変わらない」
天使「|ョω・*)何言ってるの?できるところまでやりましょうよ」
悪魔「|ョωΦ)人間あきらめが肝心ってときもあるさ」
天使「|ョω・*)テスト前くらいがんばらないと!これによって将来が大きく変わるかもしれないわ」
悪魔「|ョωΦ)そんな大げさなこと言って」
天使「|ョω・*)スマブラなんていつでもできるわ!何だったら、テストが終わってから思う存分すればいいじゃない!」
悪魔「|ョωΦ)勉強だっていつでもできるよ」
天使「|ョω・*)そんなこと言って、彼が勉強をしている姿なんて見たことないわ」
悪魔「|ョωΦ)必要な時にちゃんとやってるんだよ」
天使「|ョω・*)必要な時にやる?」
悪魔「|ョωΦ)そう」
天使「|ョω・*)じゃ、いつやるのよ?」
あとでしょ
天使「|ョω・*)今でしょ!林先生もびっくりよ!!」
悪魔「|ョωΦ)そんな大声だすなよ、夜中だぞ」
オレは脳内での葛藤をよそに、ゲームパッドごしにスマブラを始めた。
自分の部屋からはオンライン接続ができないため、オフラインでCPUと対戦することにしたのだが…何だかつまらない。オレはそっとゲームパッドを置いた。
天使「|ョω・*)あ、スマブラやめるんじゃない?」
悪魔「|ョωΦ)CPU相手じゃダメだったか」
大画面でやろう
天使「|ョω・*)こいつ頭おかしいわ!」
悪魔「|ョωΦ)だから大声出すなって」
オレは、WiiUを持って大きなテレビのあるリビングへ足音をたてず移動した。
天使「|ョω・*)だって、流れ的にCPU相手は物足りないからやめるって感じだったのに、まさか画面のサイズが不満だったなんて」
悪魔「|ョωΦ)一度やらねばならないことを放棄してWiiUをつけた人間は面構えが違うのさ」
スマブラをしている姿が見つかったら大変なことになるため、電気はすべて消し、消音状態でやることにした。
天使「|ョω・*)こんなことするくらいなら素直に勉強を…」
悪魔「|ョωΦ)何か夜中にやっちゃいけないことしてるのってたまらないよね」
それからしばらくCPUと対戦し、手が温まってきたところでオレはLANケーブルを手にした。
やはりスマブラは対人戦が面白い。偶然にも都合良くリビングにはルーターがあるから、LANケーブルをつなげてオンライン通信も問題なくできる。
オレは慣れた手つきでガチ部屋へ潜った……が、誰ともマッチングしない。やはり午前四時ともなると誰も起きていないのか、それとも隔離という名の檻に入れられているのか。オレはいつまでたってもマッチングしないガチ部屋をあきらめ、リモコンを置いた。
悪魔「|ョωΦ)あ、ちなみにこのリモコンってゆうのは、テレビのリモコンじゃなくてコントローラーのリモコンね」
天使「|ョω・*)どうでもいい!」
リモコンを置いた後、オレはスマホを操作しスマメイトへアクセスすることにした。スマ廃という希少な人種が、まだ対戦してるかもしれないという一縷(いちる)の望みにかけて。
悪魔「|ョωΦ)平日の午前四時か」
天使「|ョω・*)ガチ部屋ですらマッチングしないのに、この時間にスマメイトする人なんていないわよ」
[対戦] 10073 Aさん VS Bさん
いた
天使「|ョω・*)いんのかい!」
対戦部屋はひとつしかないものの、2人のプレイヤーがスマメイトで対戦していた。
ここのところリビングでテレビを占有されることが多くスマメイトをする機会がほとんどなかったが、この誰も起きてない夜中なら思う存分できる。
[対戦] 10073 Aさん VS Bさん
[終了] 10072 Aさん VS Bさん
[終了] 10071 Aさん VS Bさん
[終了] 10070 Bさん VS Aさん
[終了] 10069 Aさん VS Bさん
[終了] 10068 Aさん VS Bさん
[終了] 10067 Bさん VS Aさん
[終了] 10066 Aさん VS Bさん
と思ったが、これとても入りづらい。
メイト上級者のみなさんならお分かりかと思うが、これだけ同じプレイヤー同士がずっと連戦してるのを目撃すると、どことなく今オレが入ってきたら何か空気読めないやつになるって気がしてならない。でも、せっかくスマメイトをする時間が作れた(?)のに何だかもったいない気もする。オレは少し悩んだ。
悪魔「|ョωΦ)君さ、そこは悩むとこじゃないよね」
天使「|ョω・*)そうよ、するべきことはひとつ!」
悪魔「|ョωΦ)対戦しちゃおうよ」
天使「|ョω・*)いや、勉強よ!」
悪魔「|ョωΦ)たしかに入りづらいだろうけど、別に問題ないでしょ」
天使「|ョω・*)うーん、でもこの2人は今の状況をお互い楽しんでるに違いないと思う。ちょっと横入りするのはかわいそうな気がするわ…」
悪魔「|ョωΦ)でもそんなこと言ってたら、彼はいつまでたっても対戦できないよ」
天使「|ョω・*)たしかにそうだけど…」
悪魔「|ョωΦ)空気を読むことも大切だけど、スマブラで相手を読むことの方が今大事なんじゃないかな」
天使「|ョω・*)いやいや、今大事なのはそんなことじゃないww」
悪魔「|ョωΦ)スマメイトはこの2人のものじゃない、みんなものだ。君にだってやる権利はあるんだ」
オレにもやる権利はあるんだ、か。
でもこの時間、2人は誰もいないと思ってどんどん連戦してるはずだろう…わざわざジャマする理由なんてないのかもしれないな。
天使「|ョω・*)そうよ、そっとしておきましょう。またテスト勉強を再開して」
悪魔「|ョωΦ)でも君はやりたいんだろ」
うん…すごくやりたい、やりたくてたまらない!!
悪魔「|ョωΦ)へへっ、欲求不満の雌豚野郎め。やっちゃおうよ」
うーん、どうしよう
天使「|ョω・*)ダメよ、そっとしましょう」
そ、そうだね、そっとして勉強をやろう
悪魔「|ョωΦ)やろうぜ」
よしやるか……っていいや、ダメだ
天使「|ョω・*)そうそう。そっとしましょう」
そっとしておこう…
悪魔「|ョωΦ)マッチングボタン押そう」
お、押さないよ
悪魔「|ョωΦ)押そう」
押さないってば
悪魔「|ョωΦ)押そうよ」
押さない
悪魔「|ョωΦ)押しちゃうよ?」
押すなよ
悪魔「|ョωΦ)押しちゃうよ?」
押すなよ
悪魔「|ョωΦ)押しちゃうよ?」
絶対に押すなよ
[対戦相手を探す!] ポチ
2人だけの時間は終わりだ。さぁ、オレと楽しもうぜ~~ぃww
[募集] 10074 オレ 対戦相手待ち
[終了] 10073 Aさん VS Bさん
部屋建て準備完了。2人はいきなりのゲスト出現にびっくりかつ絶望するのだろうな
[募集] 10075 Aさん 対戦相手待ち
[募集] 10074 オレ 対戦相手待ち
え?
[募集] 10074 オレ 対戦相手待ち
[対戦] 10075 Aさん VS Bさん
ちょ、何でオレとマッチングしない?なんでオレを避ける??
天使「|ョω・*)どうして先に作った彼の部屋に、AさんもBさんも入ってこないのかしら」
悪魔「|ョωΦ)配信とかサブ垢とか有線無線あたりの設定が関係してるんじゃないのか?」
[募集] 10074 オレ 1300
[対戦] 10075 Aさん 1866 VS Bさん 1903
くそがああああああ
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チョーシかわらず
[ 1468]
スマブラのコンボ解説と勘違いするようなタイトルで申し訳ございませんでした
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