ボタンを押してないと不安になっちゃう症候群の定義と療法 2017.11.09 発表者 ゆ~れい

「ボタンを押してないと不安になっちゃう症候群」とは

待ちの中でも究極の待ちである、「距離を取って何もしない」ということに耐えられず、「常にボタンを押していなければちゃんと対戦していないのでは?」という不安感を伴う強迫観念と、それによって起こる様々な弊害のことを指す。

そのため、待ち合いが発生した際に無駄に攻撃を当てに行って隙を晒してしまい、逆にやられてしまいがちになる。

主にローリスクな牽制技を持つキャラクターの使い手が発症することが多い。


Case.1:あるロックマン使いの反省 

今日はもっと待った方がいいなって場面が多かった。

相手が待ってると、有利状況でも豆とか、何かしら当てに行ってしまって逆にやられてしまう*¹のがだめだ。

大幅なストック有利をつけたのにもかかわらず、何もしてないとなんか不安*²だ。

どっしりと構えて相手の無理な差し込みを狩っていけばいいって分かっているのに*³……。

直さなきゃいけないのに。こんなの絶対おかしいよ*⁴


参考:スマメイト*⁵より


Case.1から見て取れるように、クライアントは自身の行動が非合理的であると分かっているにもかかわらず、無駄に攻撃を当てに行ってしまうという行動をやめることができない。

もし何もせず「有利だから待とう」としばらく待ったとしても、いずれ不安感に襲われ、攻めてしまうのである。

無理に強迫観念を矯正しようとすると、かえって状態が悪化することもある。

*¹強迫観念の特徴である不合理性。

*²強迫観念は多くの場合、特定の行動をしていないと強烈な不安感に駆られる。

*³不合理性への理解があることが読み取れることから、クライアント本人の意思とは関係ないことが分かる。

*⁴病的、異常であるということへの自覚と自己嫌悪。及び某アニメにおける印象的な台詞。ちなみに観たことありません。

*⁵『大乱闘スマッシュブラザーズfor WiiU』という対戦型コンピュータゲームのオンライン対戦をマッチングするWebサイト。


対処法

1.近づかなくても待てるキャラクターを使用する

外的な要因を変化させることで、疑似的に症状を存在しない状態として再現することができる。

Case.1の場合、クライアントの使用キャラクターであるロックマンは遠距離での牽制技に乏しく、中距離まで近づかないと常にボタンを押している状態を再現できない。

しかし、中距離まで自分から近づくということはそれだけリスクが大きくなり、結果的にやられた時に自己嫌悪に陥りやすくなる。

そこで、非常に射程の長い牽制技を持つキャラクターを使用することで、リスクなく牽制技としてボタンを押すことができる。

例えばサムスやミュウツー等のため技を使うキャラクターや、ピカチュウやフォックス等が候補に挙がる。


2.近距離が強いキャラクターを使用する

外的な要因を変化させることで、不合理性を合理的行動へと変化させることができる。

Case.1の場合、クライアントの使用キャラクターであるロックマンは近距離でできる行動が少なく、一般的に近距離が弱いキャラクターという位置づけがなされている。

相手のコンボも入りやすいため、自分から近づいて中距離を突破された場合のリスクが大きく、結果的にやられた時に自己嫌悪に陥りやすくなる。

そこで、近距離が強いキャラクターを使用することで、攻めに行くことは必要でありメリットのある状態、つまり合理的行動へと変化させることができる。

例えばマルスやクラウドなどの剣士キャラクターや、キャプテン・ファルコンやリトル・マック等が候補に挙がる。


3.曝露反応妨害法による治療

内的な要因の除去によって、根本的な治療を行う。

曝露反応妨害法とは、認知行動療法の1つであり、あえて不安感を伴うことを行い(曝露)、またそれによって強迫された行動をできるだけしないようにすること(反応妨害)である。

Case.1の場合、有利状況で攻めたくなるところをあえて待つ(曝露)、攻めたくなってもできるだけ攻めない(反応妨害)というのが具体的な行動となる。

これらの反復によって、やがて強迫観念を打ち消すことができる。

これはオペラント条件付けにおける消去とほぼ同じ状態を指す。

スマブラー*⁶はこれを「意識する」という言葉で表す。

また、強迫観念の治療には薬物療法も有効であり、両者を併用することが望ましい。

*⁶『スマッシュブラザーズ』シリーズ全般をプレイするプレイヤーのことを指す。



3.の案で行こうと思います♪


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2017年11月9日 03時38分に投稿

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