「○○のコツを教えてください!」
色々なところで見かけるよくある質問で、度々議論の種となります。
(例1)
「小ジャンプのコツを教えてください!」
「えっと、こう、チョンって…」
(例2)
「空ダのコツを教えてください!」
「えっと、こう、カカッって…」
この「チョン」と「カカッ」にあたる部分がいわゆる"コツ"と呼ばれるものだと思います。
僕は先の質問を受けたら「やり方はわかっているけど、なかなか上手くいかないから、何か秘訣はないか?」と解釈します。この手の質問にやり方だけ答えても恐らく質問者は満足しないでしょう。しかし、大抵のことにそんな魔法みたいな秘訣は無いと思います。あるのは結果と原因ただそれだけです。
失敗には必ず原因があって、成功には成功する為に必要な要素があります。人に頼って近道が出来るのは「成功する為に必要な要素を知る」ことと「想定出来る失敗の原因を知る」ところまでだと思います。
先程の例で言うと、
(例1)
やりたい行動:小ジャンプ
要素:ジャンプ踏切(3F)中もしくはその1F後にジャンプボタンを離すこと
結果:大ジャンプ
原因:ジャンプボタンを離すのが遅い
(例2)
やりたい行動:NB空ダ(1式)
要素:ワザの4F目に向いている方向の反対へスティックを倒していること
結果:横B
原因:横の入力のタイミングが早い
といった具合です。
ゲームはとても素直で、コントローラーの入力は正確に反映されます。
さて、"コツ"とは一体何でしょうか?
そもそも「コツ」という言葉は勘所や要領、秘訣、ポイントなどのニュアンスが含まれる抽象的なものです。
ここでいうコツって言葉で説明出来るものじゃなくて、コツ=自分の中で会得した感覚みたいなものだと思います。
やり方が分からない(要素を知らない)人は「やり方(要素)」を聞きましょう。
やり方は分かるけど上手くいかない人は「やりたい行動」と「結果」を伝えて「原因」を聞きましょう。
もちろん誰かに聞く前に自分で調べてもいいですね。
成功失敗の理屈が分からなくて人を頼るのは悪いことではありません。自分の為にも相手の為にも効果的な質問の仕方をしましょうという話です。
1.成功の要素を知る
↓・・・(意識)
2.実践
↓
3.失敗
↓・・・失敗の原因を改善・修正(意識)
4.実践
↓・・・成功体験の感覚=コツ
5.成功
1~5を繰り返していき身体が感覚として覚えた時点で意識は無意識へと移り変わります。
ゲームの操作の習得は成功の要素と失敗の原因が明確です。その点で、ゲームのテクニックを習得することは、自転車に乗れるようになることよりも易しいことかも知れませんね。
結論
コツは人に聞くものじゃねぇ、自分で掴むもんだ!
さて、ここまでは何らかのテクニックの入力方法についての質問を想定していましたが、次のような質問ではどうでしょうか?
(例3)
「崖狩りのコツを教えてください!」
(例4)
「復帰阻止のコツを教えてください!」
例1、例2とは違い絶対的な正解がありません。何故なら崖狩りも復帰阻止(※1)も最終的には読み合いであり、必勝は不可能だからです。
※1…相手と自分のキャラによっては詰みの状況(後出しジャンケン)を作れる場合がある
しかし、相手の選択肢を狭める為の努力は可能であり、そのセオリーは要領として教えることが出来ます。
そのセオリーの先は意識的な部分が大きく、どれだけ繰り返そうと無意識になることは無いかと思います。
上手い人が何を意識しているかを知るのは効果的だと思います。ただ、その要領の伝達には限界があるし、最終的には自分で感覚を掴むしかないと思います。
結論
やっぱりコツは結局自分で掴むもんだ!
最後まで拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました。
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