暗闇とは何色なのだろうか。

いつもと同じ、今日の帰り道。真っ暗だなぁと思いながら疲れきった足を動かしていた。

否、真っ暗ではなかった。


現代に完全な暗闇というものはすでにない。

概念的には夜であるが、未だ街には人工による太陽がひしめいている。

しかし真っ暗という単語から連想するのは黒色だろう。


色が見えるためには、「光、物体、目」という3つの条件が必要となる。


例えばリンゴが赤く見えるまでの手順は

1.  リンゴが赤く見えるためには光が必要である。その光には、すべての色が含まれている。

2.  光がリンゴに当たったとき、リンゴは多くの光を吸収する。その中で、の光だけを反射している。

3. そして、そのの光が私達の目に入る。

4.  目に入った光が脳に伝わり、脳が色を知覚し「このリンゴは赤い」と認識できる。


つまり、「リンゴの表面に赤色を反射する性質がある」だけでリンゴが赤色なわけではない。


今歩いている暗闇は、一体何色なのだろうか。


2020年7月15日 01時29分に投稿

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