不知火フレア 「ユグドラシル」

世界の果ての

大いなる樹の麓より

とわの果てへ

旅立つは歌声


季節は

巡りて

種はいつか芽生えて

見守り

見送り

花は実を残す


時の水面に

消えてゆく名を

ただ一人だけ覚えていよう

ここに誰かが

確かにいたと

古の調べは

あすも歌うだろう


海原を行く

風を追の海賊の譚詩

荒野を歩む

誇り高き騎士の頌歌

兎を追って

落ちた穴には

世界の秘密

記されている

過去も未来も

幻だから

いつでも君に

会いにいけるよ


季節は(季節)

巡りて(巡り)

友は先に老いゆき(命は短くて)

見守り(護り)

見送り(おくり)

いつも残されて


君の屍を

森に還そう

いつか世界樹の下で会う

その時までは

さよならだから

一粒の涙を


時の水面に

消えてゆく名を

ただ一人だけ覚えていよう

ここには君が

確かにいたと

古の調べは(我が友が生きた証を)

あすも歌うだろう


世界の果ての

大いなる樹を

讃えて歌おう





2024年2月6日 11時33分に投稿

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